160.つれづれに一言で片付ければ(35)-7-(904)

〇4月18日現在でもガザのような能登、これを見れば一目瞭然、明日は我が身なのである。「この」政府に対しては妙な幻想も持つと命取りになるということである。世界レベルの税金をむしり取り、いざとなれば自助、共助を強いるだけで国としての肝心な役割は果たさないということである。能登がそのすべてを物語っている。一方では、どう取り繕ってもおかしな狂気の大阪万博、そのすべてが異常なのである。これが普通に見えるようではかなり危険な異常さである。そもそも国内でガザ状態の地域がある中で、他方ではガスが出ようがお構いなしの強引な「お祭り騒ぎ」である。そこに紛争当事国イスラエルの「参戦」である。武器の展示でもするのかと思われるが、これだけ世界規模で反イスラエルの動きがある中で、参加を認めること自体が大きな問題なのである。それすらスルーして、さらには、チケットをはかせるために、遠足、修学旅行のコースにすることまで要請しているという。子供の危険など眼中にない。何もかも場当たり的な歯止めの効かない恐ろしい国になってしまったものである。ほんとうにまともな「トップ」(政界、財界)が一人もいないことだけは確かである。まともどころか、おしなべて、犯罪者の類ばかりであろう。

             2014 4/20

〇傷ついた虚栄心は質が悪いというが、病的でもある。典型的な例が成田悠輔であろう。研究者としてはもはや道が閉ざされている。彼だけではなくこの手の者がよくメディアに登場する。メディアに頻繁に出るようになったら専門家としては、暗黙のうちに二流三流の烙印が押されているのである。テレビに出てるから「偉い先生」などという思い込みで話を聞いているととんでもないことになる。視聴者もそれなりの批判的視点を持っていないとまずいということである。専門家の肩書で、マスメディアに頻繁に出ていること自体が、肩書とはまったく無関係な意図、言ってしまえば政治的意図があるということである。また、そのような意図に便利な人間ということに過ぎないのである。実際そのような例は、成田以外にも多々あろう。

          2024 3/14

 

〇「お金ダーい好き」子供の声が響き渡る。小学生向け金融セミナーである。小学生の金融リテラシー向上を目的としているらしい。しかし、そこにいる子供たちの顔には、その時期にしかない子供の本来の顔はない。連れ立っている親の顔をつい見据えてしまった。教育勅語を使った幼児教育も不気味だが、それ以上に何か異様なものを感じてしまったのである。どちらも、自由な思考展開が不能の「従順」な「民」の育成という点では共通している。

 中高等課程で哲学を中心に据える国などと比べれば、どちらが強靭な精神力が構築されるか、それは明らかであろう。そのような国でも、哲学教育を廃止して、人文諸科学の基礎を個別的に教えるという意見もあるようだが、しかし一方では哲学の授業をもっと親しみやすい形で低学年から始めるべきだという意見もある。日本では皆無である。吸収力が旺盛で感受性も豊かな時期に人文諸科学の基礎どころか、金融セミナー、金計算、損得勘定、それでは先が思いやられるなどという比ではない。

 明治以来、すべての分野で間口ばかり拡げて、奥行きのないものが出来上がってしまった要因も、西欧の技術的に吸収しやす領域に必然的に絞られ、その器用さ故にいつまでも肝心なことに気付くことなく、引き起こされた限界を自ずと露呈しているともいえる。

 この低学年の金融セミナーも、あの悪しきエコノミックアニマルの再編にしか見えないのである。さらに言えば、今でも跋扈している金銭だけに聡いエコノミックブギーマンの育成、補完要員を造るためかとさえ思える。銭金、損得勘定の世界しか知らないとは、何と貧祖な世界であろうか。貧相な人間形成、すなわち愚民政策の一環でもある。それとも、末は、成田、音喜多、平蔵を目指すか、これでは目も当てられず、話にもならない。衰退の一途。

             2024  3/7

〇政治家はどのような犯罪を犯しても逮捕されず、罷免もされず、野党もマスコミも追及しない。「民」はおにぎり一個、卵ワンパック盗んだだけで実刑をくらって刑務所である。世は、まさにビクトル・ユーゴ―の「ああ無常」そのままで、革命前夜かとも思わせる。少なくとも暴動、一揆の類はいつ起こっても不思議ではないだろう。そこでは、左翼、右翼などという範疇はすっ飛んで、生活困窮者のやむにやまれぬ行動が主体となる。今でも時の政権は、因循姑息に美辞麗句、決まり文句を並べ立ているが、もはやまったく通用せず、どのような言葉に変換しようとも無意味。どちらにしても、因果応報の理を忘失した為政者、指導者は自滅するしかないのである。さらば、外道たちよ。

              2024 2/16

 

〇要するに、状況証拠の積み重ねで充分ということである。何の話かと言えば、自民党の組織的裏金犯罪の問題である。「共謀の立証が困難」というさももっともらしいことを言っているが、弁護士でもある泉房穂さんも指摘しているように、そもそも共謀の立証が簡単な事件などほとんどない。「客観的な資料が乏しい」というが、共謀共同正犯の場合、客観的資料がある方が稀、最高裁も状況証拠の積み重ねでの黙示の意思でも共謀を認定している。なぜ今回だけ、立証しないのかということである。これもまた、犯罪的な権力の横暴に対する過剰なまでの忖度と自己保身ばかりが先行し、自らの存在意義、価値を自ら放擲したということであろう。このままでは、また検察の汚点が絶対一回性の歴史の中で汚点として残るということである。それは決して拭い去ることができない汚点である。

             2024 1/17

〇「分断」という言葉の遣われ方のいかがわしさ。最近またよく聞かされる言葉であるが、どうにも腑に落ちない。こういう時は必ず仕組まれた意味があるのである。「分断」は、国民として共有できる価値を見出すことが困難だから、社会を「統合」できる言葉(=思考)を遣う必要があるという。要するに、ナショナリズムに訴えて「統合」する、その動きそのものを増長させるバックグラウンドをいつの間にか形作ってしまう危険性があるのである。怪しげな「分断」などという言葉を概念規定も曖昧なまま遣うべきではない。それは大地の亀裂のようには存在し得ないものであるにも関わらずあたかもそのように存在し得るもとして措定し敷衍させる。そこにあるのは明確な「対立」だけである。またそれを良しとして、突き進む中で、「統合」もあり得るということに過ぎないので、「対立」を「分断」として単に否定的に捉え、作為的に「統合」する方向に持って行こうとすことは必然的に負の歪みを生じる。その「統合」をナショナリズム、エスノセントリズム(自民族中心主義)などに集約させるなどとは、その最たるものである。対立を分断などという言葉で置き換えることにどれだけ意味があるのか。それによって呼び込む危険因子も考えるべきである。ジャーナリズムも覚束ないところでジャーナリスチックなものが先行する危険性も考慮すべきなのである。

             2023 12/25

〇肝心な線が一本抜き取られている。そうとしか思えないのが昨今の実情でもある。日々目にする「何で日本人は(為政者に)ここまでなめられて怒らないのか?」という苛立ち。それは今まで微に入り細を穿つ無意識の領域に入り込む人心操作がなされてきた結果である。それを無反省に取り込めば、いつか肝心な「線」が抜き取られたという実感もなく、欠落、消失し、反応回路が機能不全になってしまうということである。完全に足許を見られ、バカ扱いされているとも知らず、その場限りの美辞麗句に酔いしれて、首を絞められていることも忘れ、首を絞めている者に笑みさえ浮かべているというのが日常茶飯事に散見する実情でもある。機能不全の反応回路は、自然消滅もままならない状態で、それ自身の消滅をさけるために最も安易な方法で自己保存を図る。それが弱者に矛先を向けるということになる。弱者同士がつぶし合うことで、一番喜ぶのは常に悪徳為政者である。仕掛けるのも悪徳為政者、喜ぶのも悪徳為政者。目覚めない限り、弱者は一生やられっぱなしなのである。しかし、弱者を虐げるしか能のない国家は遅かれ早かれ滅ぶ。

 昨今また、イメージ戦略が活況を呈しはじめている。「やはり自民党しかない」と思わせる実態不明(名称はあるが)の世論調査、WEBアンケート、おバカタレント、幇間識者等々でさりげないイメージ作りに躍起になっている。これもまたそれなりの金が流れていると思われる。官房機密費で何とでもなるから、やりたい放題である。これでまた騙されれば、一生奴隷状態を受け入れるしかあるまい。目覚めない奴隷とは、何と軽便なことか。民主主義などとは乖離するばかり、奴隷がお望みなのか?とつい聞きたくなる。

           2023  12/3

 

 

〇山本太郎の国会中継、その質疑内容、展開ともに見事。今までにこのレベルの国会質疑は見当たらない。彼のスタンス、立ち位置もまったく申し分なく、明快な質疑展開であった。ようやく、日本もここまで来たかと思わせる内容である。要するに、きちんとした問題提起、批判ができないようでは一歩たりとも前には進めないという手本のような質疑である。今後につながる第一歩である。政権絡みのNHKが国会中継をしたがらないのも頷ける。それをよく突破したと思われるが、それだけ多くの支持者がいたということでもあろう。その支持者たちに大きなエールを送りたい。

          2023 11/2

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