ピエール・ノットはフランスの劇作家であり、俳優・演出家でもあるが、日本ではあまり一般的ではないので知らない方も多いであろう。(彼については私のブログにも何回となく登場しているので詳しくはその項目を参照していただきたい) 最近、何気なく観ていた少し前の映画でマイケル・キートンの演技的質がピール・ノットに実によく似ているなと思いながらついその映画を最期まで観てしまった。容貌もどことなく似ているのでシーンによってはピエール本人がやっているようにさえ思えた。作品自体の「軽るみ」と「切り込み方」という点では、ピール・ノット作品の方がより強く軽やかさの中に感覚的な鋭さをもっていると思われるが、その他の点、特に演技面では共通するものを多く持っているように思われた。マイケル・キートンの演技はフランスで観たピエールの演技とも重なり、また意外な発見もあったりといろいろな意味で楽しませてくれた。マイケル・キートンはピエール・ノット作品に出演しても面白いだろう。
※ここで話題にしているのは、もちろん「バットマン」(マイケル・キートン主演)ではない。
2012 7/3