「フェイクスニュース、フェイク、フェイク」と一番騒がしいのがトランプである。そのターゲットはCNN、ニューヨークタイムズ、ワシントンポストなどであるが、CNNは逆に視聴者を増やし、ニューヨークタイムズ、ワシントンポストなども読者を増やしているという。何かと言うと「フェイクニュース」と騒ぐ者たちをよく見ていると、CNNの社長がトランプに対して言っているように、それは「本当のフェイクではなく、自分の気に入らない報道や考えを指している」だけとしか思えないのである。私に言わせれば、「存在そのもの」がフェイクではないかと思われるトランプような人物が、発信された内容について吟味、検証批判することはまったく考えられず、意に反する内容をすべてフェイクという言葉で神経的に括り、頻繁に繰り返すことでその内容自体をも変色、変質さえ「フェイクであること」自体を「事実化」しようとしているだけとしか思われないのである。
要するに、我々には、彼らの脳髄をわしづかみにして、その細胞レベルに至るまでチェックし得る観察力が必要なのである。最近では、金の流れもすぐにわかるようなもっともらしい情報サイトが我こそ正論とばかりに雨後の筍状態である。ますます取捨選択能力が問われてくるが、余程のアホでもない限りその真贋、真偽の見分け方は実は容易なのである。
2017 7/27