115.「成蹊学園同窓生有志が声明文を出した」

以下2017年5月15日(月)に出された声明文の全文を載せる。

成蹊大学後輩一同声明文

1977年度成蹊大学法学部政治学科卒業生、安倍晋三さん

私たち成蹊大学後輩一同は、あなたの安全保障関連法案における、学問を愚弄し、民主主義を否定する態度に怒りを覚え、また政治学を学んだとはにわかに信じがたい無知さに同窓生として恥ずかしさ禁じえません。

日本国憲法に、集団的自衛権の行使を基礎づける条文が存在しないことを、私たちは成蹊大学で学んでいます。

憲法を、時の総理大臣が自らを責任者と称し解釈で改憲することは、法の支配に反する行為であると、私たちは成蹊大学で学んでいます。

日本国憲法は、アメリカによって押し付けられた恥ずかしいものではなく、日本国民が自ら選び取り70年間維持してきたものだと、私たちは成蹊大学で学んでいます。

そして、私たち成蹊大学生は、憲法学を机上の空論などと考え学者の意見を軽視することなどはせず、学問が蓄積してきた知識を大切にしています。

あなたは、本当に成蹊大学で学ばれたのでしょうか。

知っていますか。就職活動の際、自己紹介で母校の名前を答えると「ああ、安倍晋三のね」と冷笑されることを。その冷笑に含まれる意味を考えてみてください。

安倍晋三さん、あなたは成蹊大学の誇りなどではなく、ただその無知で不遜な振る舞いによって、私たちの大学の名誉と伝統に泥を塗っているのです。

私たち成蹊大学生は、先輩・安倍晋三さんの立憲主義を否定する態度に反対し、安全保障関連法案の廃案を求めます。

 

以上が声明文の全文であるが、成蹊大学の真摯な学生であれば当然であろうと思われる。また、このような声明文が出されない限り成蹊大学と安倍晋三の言動をどこかでリンクさせてしまうというのも大方の実情であり、否定できないことでもある。今は「私は安倍ではない」と言わない限り、世界では日本人といえば安倍と同一視してしまうのも避けられないのと同様である。そこでは「他に適当な人がいなかった」だけなどという言い逃れは通用しないのである。そのような怯懦で怠惰な積み重ねがこのような事態を必然的に招いたということは否定しがたい現状の問題でもあろう。

 

                                2017 5/17

アーカイブ
TOP