113.いつまでも風に吹かれていると

 いつまでも風に吹かれていると、脳細胞の働きが低下し、問題のポイントがズレてくるようだ。

 当時の「風」はそのような「風」であったと、機を見るに敏であった人々は言う。しかし、「風」談義で事は収まるはずもない。その「風」とは何か、自然界では一般に気圧の高低差がなければ風は起こらないが、それが人間の所業一般となればどこでも起こり得るがやはり高低差がなければ起こり得ない。要するに社会的に力を持っている者から下方向への流れである。どのような詭弁を使おうともその「高い」位置で発するものはすべて「風」となるのである。すなわち「風」を作っているのである。その張本人が肝心なことは知らぬ存ぜぬ、話のすり替えばかりでは、これは一大事なのである。人目を盗んで、知らぬうちに何をするかわからない前代未聞の元凶を一番風上の奥の殿に居座らせているようなものである。その元凶とは周知のとおり、アベ シンゾウである。

 戦後、日本政府が正式に排除、失効を決議した「教育勅語」の問題にしても、現憲法を遵守する方向でこられた天皇に対しても失礼であろうと思われる。私がもし正統派右翼であったなら、このアベ シンゾウがあたかも自らが天皇にでもなった気で、天皇の気持ちも無視して、しだらに繰りかえす反憲法で抜かれた答弁自体が許せるものではなかったであろう。もっともこれは左翼だ右翼だなどと括る稚拙な作業の次元の問題をとうに通り越していて、赤だの黒だのと仕分けに終始する幼稚なレベルの問題でもない。

 

                                                                                                                              2017 3/30

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