73.それでは「作家」とは?

 ある「作家」がある「作家」を評して「身も心も削って書いていることに感動した」というようなことを書いていたが、作家とは本来身も心も削って書くものであろうと思っているので妙な齟齬を感じた。古今東西、作家と言い得る人々は例外なく「身も心も削って」書いている。この「作家」には単なる「売文業」と「作家」のコンセプトの明確な差異はないのか、それともそれは昨今の「〇〇屋」の跋扈、政治屋、作家屋、芸術屋、学者屋、マスコミ屋etcがいる中で「ほんとうに作家と言える人に巡り合えた」という意味なのか。そもそも私の知らない日本の女流「作家」なのでそれ以上は知る由もないが、そのことについてさらに「追う」つもりもない。

 しかし、似非芸術家は別にして芸術家と称される者たちは、意識するしないにかかわらず自らの血で描いている。そのことに関してはまったく否定する余地はない。

                                               2015 2/5

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