83.いよいよ始まった

 言わずと知れた、疑惑突破解散である。大義を装い、安定を装う何から何まで偽装で固めた偉そうな偽りの集団が街頭に立って何を訴えるというのか。何もないではないか。説明責任は一切せず、逃げ回った挙句の解散である。詐欺師が何をもっともらしいことをいっているのかと思われる。「オレオレ詐欺」とどこが違うのか。ある精神科医によれば、「振り込め詐欺」は基本的に3つのテクニックで構成されているという。すなわち「不意打ちにして考える時間を与えないこと」、「不安感情で揺さぶること」、「情報の遮断」である。そして、今回の解散総選挙はこの3つの詐欺のテクニックそのものであるという。確かにすべてが当てはまるのである。さらに、正確な情報を遮断されたまま「電波芸者」たちが政府の言い分を垂れ流せばどうなるか、そこに庶民の代表のような顔をしたタレントもどきが感情をぶつければなおのこと、いきおい感情的に与太話にも乗りかねない。しかしである。たとえそのような小細工を弄しても今までのイカサマ政治そのものがサイレントキラーをいくつも作り出していて思うようにはなるまい。とにもかくにもまず第一に、野党連合はこの立憲政治を根底から覆す、国民をだます対象としか見ていない政権を倒すことに集中すればよいだけのこと。こういう時には良質であれば左派も右派も共闘できるはずである。四の五の言っている場合ではない。もちろんそれだけで済む話ではないが、それが「第一歩」ということである。そのような流れの中で、「電波芸人」たちの政権擁護らしき言動(政府の言い分の「垂れ流し」と同時に行う野党「批判」も実質的には政権擁護)はすべて無視か保留、いわんやタレントらしき者たちの感情論などは論外である。

 一言付け加えれば、このサイトの違うカテゴリーでも書いたが現政権が保守というのなら日本の保守は完全に死滅している。それは恐ろしい程のレベルである。「保守」も解体、再構築しかあるまい。

                                      (9/30)

 

                              2017 9/29

※さすがに、西部邁でさえ「安倍首相は『真の保守』ではない」と言わざるを得ないのである。(10/3) 保守とは何か、この際再度検証し直してみるべきであろう。

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