改憲を急ぎ、騒ぐ者たちの顔を見ればすぐにわかるであろう。信を置くには足りず、すべて底が割れているのである。彼らの改憲についてのもっともらしい言説はすべて戦争の正当化ということに尽きる。平然と詐術を弄する者たちに決してこの「平和憲法」を触れさせてはならぬ。実際、亡者のような者たちが時代が変わったなどと道路交通法をいじくり回すように国の根本法に手をつけているのであるから恐ろしい限りである。当然、その「改憲案」の内容も問題だらけである。
「憲法論議」などと称して、「憲法改正」について「草の根運動」を展開しているカルト集団もあるが、内容は詐術的誘導である。それに乗せられれば、やがて愚かしい戦争に巻き込まれることになる。どのような理由をつけようが戦争は愚行であると同時に無能の証であることを知らなくてはならない。とにかく、この亡者の集団にだけは憲法を触れさせてはならない。結果は火を見るよりも明らかだからである。再び、焼け跡に焼き鳥のような死体が累々等々、誰もそのような光景は見たくもあるまい。蓋し、改憲論者とはわざわざ稀有な経緯で持てた世界に誇れる憲法を捨てさせ、先の見えたありふれた「凡国」する亡国の徒にしか見えないのである。
凡夫が亡者になることで得られる全能感、それは亡者になれなかった多くの凡夫を巻き込んで転がり落ちるのが必定である。この全能感を得るために亡者は必死なのである。今ここで必要なのは「冷静さ」である。詐術に乗せられないためには自らの欲望もコントロールできなくてはならない。
2018 4/28
追記:自民党の改憲条文案は、「自衛隊の根拠規定を明記する」だけではないことを明確に知るべきである。細工を施された文言には解釈次第ではどうにでもなる危険性を持っていることを認識しないと「こんなはずではなかった」という悲劇を生むことになる。その時にはもはや身動きもつかない状態になっているのである。