「君子危うきに近寄らず」が普遍的正当性を持つものであるなら、終結の見えない戦の渦中にわざわざ入り込み、「正義」の騎手気取りで負を背負い込むなどは愚の骨頂、軽佻の極みで、君子どころか「同じて和すことのない」単なる小人であろう。このような人物が陣頭指揮に立つところは悲惨である。地球儀を弄ぶだけの世界情勢の分析の甘さもさることながら「人道支援」などという詭弁が通用するのは国内だけである。何はともあれもはや引き返すことはできないということだけは確かなことである。それが歴史の絶対一回性というものである。それにしても直接に関係した者たちとその周辺の状況把握の甘さには驚かされる。やはり状況が見えていないというより状況を見ることさえできないのであろう。
廊下の奥に立っていた戦争はこちらに向かって歩き始めている。
2015 1/23頃