ー無始去来ー
碧落に百日紅あり
千年の木陰に坐し、無始去来
見上げれば 柘榴(ざくろ)の実
節くれ立つこと 巌のごとく
幹うねること 糾える縄のごとし
朽木にあらず 老木にあらず
樹間の涼風 柘榴(ざくろ)を揺らす
ーM・Hー
平山 勝
※動植物に関して、「百日紅」を「さるすべり」、アルバトロスを「あほうどり」などと命名する類は嫌いである。何か人間の浅ましさばかりが浮き上がってくるのである。誰がつけたか知らぬが対象を卑小化するだけの、想像力を阻害する方向でしか機能しない命名である。
2014 7/28