159.国際刑事裁判所の判断の妥当性と効果

 結論から言えば、国際刑事裁判所(ICC)の判断は賢明である。ロシアのプーチンに対して逮捕状が出たことで締約国124ヵ国も共通の確認、認識がさらに補強されたことであろう。いくら大国であろうと周辺国の民衆の「思い」、「感情」を無視して成り立ち得るとは、蒙昧な暴君でない限りわかることでもあるが、プーチンではどうなることかとも思われる。しかし、実際にこういう人物に逮捕状が出たということ自体に大きな意味がある。それは即効性はないが、時と共にその効果は確実に出てくる。すでにロシアの威信失墜は起こっているが、これでさらにその失墜は加速され歯止めが効かなくなるだろう。

 世界の其処彼処の街角から、父子、老若男女の会話が聞こえてくる。「こら!プーチンみたなことするな!」、「何て汚いことする!お前はプーチンか!」、「いやだよ、またプーチンかい」、「プーチン!あっちへ行け!」・・・

 万が一、プーチンのロシアが「勝って」も、決してロシアの威信などは取り戻せず、さらに堕ち続けることになる。今のままでは、滅亡することなく限りなく堕ち続けるというところが肝心な点である。ほんとうの「滅亡の時」は、少なくとも今生きている人間が感受できることではあるまい。

            2023 3/18

           

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